" width="713" height="135" alt="ほんさえあれば" />

<< July 2008 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

2010.04.14 Wednesday | - | - | -
さよなら渓谷
さよなら渓谷吉田 修一

単行本: 199ページ
出版社: 新潮社 (2008/06)
ISBN-10: 4104628042
ISBN-13: 978-4104628049
発売日: 2008/06


隣りの家で起こった幼児殺人事件の担当記者が15年前のあ
の事件を探り出した。自分たちが抱えている過去があらわになってしまう…。ん〜小説とはいえ軽く感想を書けないタイプ。「あー面白かった」と手放しに言うのも憚られる。意図的なんだろうけど思いっきりオトコ視点です。しかし非常に興味深く読んだワタシ。現実としてこの歪んだ関係はありえるのかといえばまずありえないでしょう。じゃありえるとしたら二人は不幸なのか幸せなのか…。それと…同じ罪を犯しながらも全く違う人生を送る人たちのこと。過去と割り切り平然と生きる人といくら悔いても償いきれない罪に囚われ生きる人との人間としての違い。実際被害者側からしてみれば「ふざけんな!」と言われるに決まってるリスキーな展開を敢えて書いた心境をぜひ知りたい。
続きを読む >>
2008.07.26 Saturday | [ヤ行]吉田修一 | - | -
切羽へ
切羽へ井上 荒野

単行本: 204ページ
出版社: 新潮社 (2008/05)
ISBN-10: 4104731021
ISBN-13: 978-4104731022
発売日: 2008/05


長崎の島が舞台。夫の故郷に程近く島の言葉に馴染みがありすぎて人よりもずっと思いを入れて読めてる気はする。
夫と幸せに静かに暮らす小学校の養護教諭のセイ。本土からきた新任の教師石和への思いが徐々に募る。不倫でもなくましてや恋愛でもない…セイ本人の気持ちも定かでないという切ない思いが切々と描かれてます。どうしたらよいか分からないというセイの戸惑いが美しく妙にリアルでした。表題も「セッパヘ」だと思ってたら「キリハヘ」だった。
トンネルを掘っていくいちばん先を、切羽と言うとよ。トンネルがつながってしまえば、切羽はなくなってしまうとばってん、掘り続けている間は、いつも、いちばん先が、切羽。
らしいです。読んでる途中で直木賞決定でした…他の本は未読なのでなんともですが万人受けする本ではない気がします。私は『ベーコン』の方が好きだけどコレはコレで読んでよかったなと。
2008.07.20 Sunday | [ア行]井上荒野 | - | -
東京島
東京島桐野 夏生

単行本: 281ページ
出版社: 新潮社 (2008/05)
ISBN-10: 4104667021
ISBN-13: 978-4104667024
発売日: 2008/05


何ですかコレ…衝撃的に面白かったです。無人島へ漂流した人々が絶望から這い上がり社会を形成し逞しく生きてゆく。極限状態で人は何を思うのか。どうやらアナタハン島事件というのがベースにあるらしい。7/12オンエアの週刊ブックレビューで夏生さんが東京島について語ったのを見逃したのが非常に残念でどうにか夏生さんが語っているものを読みたいと思って見つけたのが新潮社の特設ページ…面白いです。特に佐藤優氏との対談が。コレ読むと再読したくなります。とにかく読んでみることをオススメします。類を見ない物語ですから…。やっぱタダモノではない夏生さんが好きです私。
2008.07.15 Tuesday | [カ行]桐野夏生 | - | -