吉田 修一
単行本: 199ページ
出版社: 中央公論新社 (2008/02)
ISBN-10: 412003917X
ISBN-13: 978-4120039171
発売日: 2008/02
初読み『悪人』とはまるで違う純愛物語…どちらかというとコチラの方が吉田作品らしいのかな。友人たちと飲んで騒いで解放されている自分をなんとなく響子には知られたくないと思う後ろめたい気持ち。一緒に住みたいと告白し「もう少し時間が欲しい」と言われた時、自分の顔に安堵の色が浮かんでいなかったか…悲しいのにほっとしていた、ほっとしたのに悲しいと思う複雑な気持ち。耳の不自由な女性との恋愛と仕事の間で揺れ動く主人公の繊細な胸の内が手に取るように伝わってきます。主人公の喧騒の毎日と響子の音のない世界とが対称的に描かれていて妙にリアルでした。失って初めて気づく大切さ…純愛モノの王道ですよね。作者の言葉の選び方がなんかとても魅力的だなぁと…。吉田さんの腕の見せドコロという感じなんでしょうか。
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