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2010.04.14 Wednesday | - | - | -
音羽幼女殺害事件−山田みつ子の「心の闇」−
音羽幼女殺害事件―山田みつ子の「心の闇」佐木 隆三

単行本: 255ページ
出版社: 青春出版社 (2001/12)
ISBN-10: 441303306X
ISBN-13: 978-4413033060


母親と一緒に幼稚園に兄を迎えにきた2歳の若山春奈ちゃんが護国寺境内にある音羽幼稚園裏の公衆トイレで殺害された事件。逮捕されたのは春奈ちゃんの兄と同じ幼稚園に通う男の子の母親。仲の良かったはずの母親同士にいったい何が起こったのか。「お受験殺人事件」などといってTVで連日報道された印象深い事件。犯人山田みつ子は、犯行3日目僧侶である夫に付き添われて自首。犯行状況はなんの罪もない春奈ちゃんの首を絞めるという目を覆いたくなるような内容。特に尋常ではないと思わされたのはこの場面。犯行直後、山田みつ子は自分の子供を自転車の前と後ろに乗せ、さらに春奈ちゃんの遺体を入れた黒いバッグを前カゴへ…。しかしバランスを崩してそのバッグを地面に落としてしまったとき、たまたま居合わせた春奈ちゃんの母親に「春ちゃん見なかった?」と尋ねられると、口元に笑みをつくって首を左右に振り知らないと伝えたらしい。バッグの中身がばれないようにと必死だったとはいえ、とても信じられないぞっとする行動。裁判が進むにつれ山田みつ子の生い立ちや彼女自身が精神的に問題があるということもわかってはくるものの、幼い子を持つ母親同士の人間関係の難しさが分かるだけにそれだけを切り取ってしまうことはできないようにも感じる。
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2007.09.16 Sunday | [サ行]その他 | comments(2) | trackbacks(1)
建てて、いい?
建てて、いい?中島 たい子

単行本: 177ページ
出版社: 講談社 (2007/4/6)
ISBN-10: 4062139383
ISBN-13: 978-4062139380



ノンフィクションの合間に中島たい子さんを一冊。タイトルどおり「自分の家を建てる」がテーマ。建てたがっているのは独身オンナ…なので何だかんだと外野がうるさい。自分の居場所探しがいつの間にか人生最大の買い物に発展。それも建売じゃなく設計からお願いするれっきとした注文住宅。結構貯めこんでないとそう簡単に建てられるもんじゃないだろうと思うけど…まぁそこは置いといて。建築事務所で「家を建てる段取り」の打ち合わせシーンは興味深く、後戻りできない的なドキドキ感が伝わってくる。人様のしかも小説の中の家なのにワタシだったら…と何度妄想したことか。
2007.09.11 Tuesday | [ナ行]中島たい子 | comments(0) | trackbacks(0)
累犯障害者
累犯障害者山本 譲司

単行本: 240ページ
出版社: 新潮社 (2006/9/14)
ISBN-10: 4103029315
ISBN-13: 978-4103029311



元国会議員の作者は秘書給与詐取の罪で服役中に障害を持つ受刑者たちに出会い衝撃を受けます。ワタシはそもそも障害者が刑務所にいるということ自体考えが及びませんでした。作者は出所後障害者が起こした数々の事件を追いながら繰り返し罪を重ねる障害者たちのショッキングな現実を知り、それを伝えています。ワタシ自身認識が甘く驚くことばかりが次々と書き連ねてありました。取り調べ、裁判の難しさ。障害者が障害者を食い物にするという実態。福祉的支援ネットワークの不備。そして法律…刑務所は1908年に施行された「監獄法」によって約1世紀何も変わらず運営されてきたそうです。2005年5月やっと刑務作業中心の管理方式から矯正教育を重視する「受刑者処遇法」が成立。どんどん進化する日本社会ですが何かタイヘンなものを取りこぼしているように思えます。タブーとされる障害者問題…無関係だという認識すらなかったワタシ。この本を読むことで今まで考えたこともないことがいろいろと頭ン中を巡りました。まだまだ知らないことが山ほどあるんだな…ということも痛感。
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2007.09.04 Tuesday | [ヤ行]その他 | comments(0) | trackbacks(0)