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2010.04.14 Wednesday | - | - | -
若さは時折、残酷なことをする。遊んでいるつもりが相手を傷つけることもある。お互いにやったりやられたりは、成長の段階で必ずある。度が過ぎたために、Aからこっぴどい反撃をくらったのか。それともAが被害妄想的に過剰反応したのか。どちらにしても、人を殺していいという免罪符にはならないことは言うまでもない。この事件で被害者となった一家の苦悩の日々を著者が遡って取材していますが、ルポっぽくない語り口なので途中で何度も「小説なんじゃないか」と錯覚させられました。だから癒えることのない遺族の悲しみや少年法への疑問がかえってリアルに伝わったのかもしれないなと…。改めて怖くなったのは少年犯罪に限らず家庭環境が人生に大きく影響を及ぼすということ。子どもを育て社会に送り出す責任の重さをいまさらながら痛感しました。被害者家族の心情は察するに余りありますがそれだけではなくいろいろと考えさせられる一冊でした。
これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好きです。これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。とおっしゃってます。またイイ本に出会えました。
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