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2010.04.14 Wednesday | - | - | -
遭難者の夢
遭難者の夢―家族狩り〈第2部〉 (新潮文庫)天童 荒太

文庫: 298ページ
出版社: 新潮社 (2004/02)
ISBN-10: 4101457131
ISBN-13: 978-4101457130
発売日: 2004/02

第二部では登場人物たちの過去との戦いが描かれています。高校教師巣藤が幼い頃から反撥してきた両親の思想。氷崎游子が嫌悪感をもつ「力ある誰かが他者を自分の所有物と考え自己の欲求を押し付ける」という価値観。純粋であるからこそ感じるものであり年とともに疑問すら感じない大人へとなってゆくのではないかと恐怖すら感じました。また麻生家の事件を追う馬見原の身勝手ではあるものの複雑な心境も痛く伝わってきます。あとがきには彼がなぜ馬見原という姓で登場したのかというエピソードが書かれています。
2004.08.23 Monday | [タ行]天童荒太 | comments(0) | trackbacks(0)
幻世の祈り
幻世(まぼろよ)の祈り―家族狩り〈第1部〉 (新潮文庫)天童 荒太

文庫: 287ページ
出版社: 新潮社 (2004/01)
ISBN-10: 4101457123
ISBN-13: 978-4101457123
発売日: 2004/01

1995年に出版された『家族狩り』のリメイク版といわれていますが本書の「あとがき」で作者が文庫版でリメイクした経緯を説明しているので必読です。物語は家族について深く考えさせられます。この第一部では家族を作ることを避ける高校教師、家族が破綻してしまった刑事、執拗に親のあり方にこだわる児童センター職員などの登場が今後の展開の不安さをあおります。95年版を読んだばかりの私にはリメイクという形での再読がいろんな意味での発見をさせてもらえるというおまけ付きでした。終わり近くに部下からある事件の報告を聞かされた馬見原刑事が「もろいじゃないか」とつぶやく場面がありますがこの一言が妙に心に残りました。
2004.05.12 Wednesday | [タ行]天童荒太 | comments(0) | trackbacks(0)
家族狩り
家族狩り オリジナル版天童 荒太

単行本: 562ページ
出版社: 新潮社 (2007/10)
ISBN-10: 4103957026
ISBN-13: 978-4103957027
発売日: 2007/10


冒頭から目を覆うようなシーン…家庭内暴力に悩む親が子供によって惨殺されるという事件から物語は始まる。それぞれが一生懸命だったはずなのに少しずつ歪んでしまう家族。警察や行政・学校ひいてはご近所まで社会全体のあり方や子育てそのものを問われているようで心にずしりと来るものがある。最後希望の光も見えてくるがまたどこかで誰かが少しずつ歪みはじめてるという暗示めいたエピローグが恐怖をそそる。『永遠の仔』の3年以上も前にこのような力作が生まれているとは思いもよらなかった。
2004.03.10 Wednesday | [タ行]天童荒太 | comments(0) | trackbacks(0)